WordPressで手軽で安価にマルチデバイス対応する方法がレスポンシブテーマです。
Googleも推奨しているという事から主流になりつつあります。
しかし、レスポンシブテーマを使ってみて、デメリットもいくつか感じてきました。
そこで、レスポンシブテーマを利用して感じたデメリットや注意するべき点をメモします。
レスポンシブテーマの場合、解像度に応じて表示レイアウトを変えますので、スマホからはPCサイトを表示できなくなります。
ですので、ユーザーが仮に望んでもスマホサイトしか表示することができません。
場合によってはスマホから辿り着けないページが出てくる可能性があります。
現時点では、スマホで表示する際には、メニューを畳みドロップダウンのような形にするテーマが主流です。
しかし、これをわざわざ開いて別のメニューに行くようなユーザーはあまりいないようです。
実際、自分がスマホを使う場面を想定すると、面倒なのでわざわざ開きません。
上記と関連しますが、1訪問辺りのページビューは下がる傾向にあります。
別ジャンルのサイトで比較してもこの傾向が強いようですし、
同一サイトで比較しても、レスポンシブテーマではない時の方が、むしろサイト内を回遊してくれていました。
メニューやサイドバーが畳まれてしまうため、開くのが面倒だったり気が付かなかったりするのが原因のような気がします。
こちらも上記に関連しますが、いわゆるコンバージョンページにたどり着きにくくなってしまいます。
広告やアフィリエイトリンクに誘導したい場合、よほど目立たせたり工夫したりする必要があるようです。
レスポンシブテーマを使うと、以下のサイズのバナーが使えなくなります。
正確に言うと、使えないことはありませんが、スマホで見ると横幅がオーバーしているため、
横スクロールが入ってしまい、失敗したサイトのように見えてしまいます。
ですので、これ以下の横幅のバナーサイズを選ぶ必要がでてきます。
現在のレスポンシブテーマでは、スマホではサイドメニューも畳まれてしまうものがほとんどです。
そのため、読み込まれているものの、実際には表示されません。
ユーザーに気付かれにくいだけでなく、表示回数だけが増えてしまうような状況になってしまいます。
スマートフォン対応する目的として、表示速度の改善も挙げられると思いますが、
この意味ではあまり期待できないようです。
このような目的の場合、不要なプラグインを削除したり、高性能なサーバーに引っ越しをする方が
効果が大きい事が多いかもしれません。
Adsenseで最も恐いのが、ポリシー違反による広告配信の停止です。
(私も8月に停止され、再開するまでに1ヶ月掛かりました)
実は、レスポンシブテーマを利用することで、ポリシーに抵触する可能性があります。
まず、記事の上に広告枠(例えば300×250)を設置している場合、スマホでは広告が独占してしまうような表示になってしまいます。
この場合、ミスクリックを誘発しているサイトとしてとらえられ、広告配信を停止される可能性があるそうです。
ただし、「レスポンシブ広告ユニット」を利用すればこちらは回避できます。
また、サイドメニューにAdsenseを設置している場合も注意が必要です。
サイドメニューが畳まれてしまうため、表示回数を作為的に増加させる行為として認識されてしまう可能性があります。
以上の反省点を踏まえ、レスポンシブ化するべきかどうか?下記の点を検討することをお勧めします。
これからサイトを立ち上げる場合、どのようなユーザーが訪問するかを想定し、
スマホからのアクセスがどの程度期待できるのかを試算してみるといいかもしれません。
例えば、女性ターゲットのサイトや悩み系・コンプレックス系のサイトでは、スマホからのアクセスが多いことが想定されますし、スマホに最適化されているかどうかで第一印象も変わってきます。
逆に、パソコンに関連するサイトなら、わざわざパソコンのことをスマホで調べる人は少ないと思われます。
もし不要であれば、無理にスマホ対応する必要はないと思います。
(このサイトのスマホからのアクセスが10%以下なので、レスポンシブ対応の予定はありません)
レスポンシブテーマを使ったからといってスマホからのアクセスが増えるとは限りません。
前述のように、むしろ平均ページビューが下がり、サイト内を回遊してくれなくなるケースもあります。
表示スペースや項目も制限されますので、バナーや広告枠もかなり制約が出てきてしまいます。
また、目的意識が強ければPCサイトでも苦にならないユーザーも多いようです。
「スマホ=レスポンシブ」といった固定概念や「大は小を兼ねる」的な発想でレスポンシブテーマを使うと
期待した結果にならない可能性がありますので注意が必要です。
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